KENPO羅針盤:ジェネリックを選ばないと自己負担が増える?!

先発医薬品を希望すると自己負担が増えるしくみとは?
2024年度の診療報酬改定では、保険給付の見直しとして「長期収載品の選定療養」のしくみが導入されました。これは薬価基準に収載されてから5年以上経過している、あるいは切り替えが進んだジェネリック医薬品があるにもかかわらず、患者が先発医薬品を希望した場合、差額の一部を負担する制度です。先発医薬品に特別料金をかけることで、ジェネリック医薬品への切り替えを促す目的で導入されました。
今回、対象となった医薬品は1,095品目で、美容目的の不適切な使用が問題となっていたヒルドイドなども含まれます。対象となる医薬品は、厚生労働省のホームページで確認できます。
医師が医療上の必要性があると認めた場合などは対象外
ただ、対象医薬品であっても、医師が医療上必要と認めた(処方せんの「変更不可」にチェックがある)場合は、自己負担が増えることはありません。そのほか、薬局にジェネリック医薬品の在庫がない場合や、入院時の処方も対象外となります。
先発医薬品を選ぶと自己負担が増える薬の一例
- 外用薬
- 保湿剤:ヒルドイド
- 湿布剤:モーラス
- うがい薬:イソジン
- 気管支拡張剤:ホクナリン、シムビコート
- 内服薬
- ビタミン剤:ハイボン、グラケー
- 解熱鎮痛剤:ロキソニン、ブルフェン
- 花粉症治療薬:アレグラ、アレジオン
- 降圧剤:アジルバ、タナトリル
- 糖尿病薬:ベイスン、グリミクロン
- 抗認知症薬:アリセプト、メマリー
- 抗精神病薬:エビリファイ、ジプレキサ
- 睡眠導入薬:ルネスタ、マイスリー
- 抗潰瘍薬:ガスター、ネキシウム
- 注射薬
- がん治療薬:ゾメタ、アリムタ
新たな処方せん様式

★1 「処方」の変更不可欄に「(医療上必要)」が追加
★2 「処方」に「患者希望」の欄が追加
★3 医療上の必要性があるため、ジェネリック医薬品への変更に差し支えがあると医師が判断した場合には、「変更不可」欄 に「レ」または「×」が記載され、選定療養の対象外となります。
一方、患者の希望を踏まえ、先発医薬品を処方した場合には、「患者希望」 欄に「レ」または「×」が記載され、自己負担が生じることになります。
実際の金額差はどれくらい?
患者が選定療養として負担する額は、長期収載品の先発医薬品とジェネリック医薬品の価格差の4分の1となります。(4分の3は保険給付)。
(例) 長期収載品が500円でジェネリック医薬品が150円と250円のケースでは、患者の負担額(3割負担)はそれぞれ70円、50円の増加となります。この金額には消費税がかかります。

