放置は危険!生活習慣病 糖尿病の重症化を食い止めよう

監修 順天堂大学大学院医学研究科 先端予防医学・健康情報学講座 特任教授 福田 洋

健診で血糖値が高めと言われたことのある人、精密検査や治療が必要と判定されたのに医療機関へ行っていない人はいませんか。糖尿病の方の半数が未治療のままというデータがありますが、放置したままでは命に関わる合併症を引き起こす原因になります。「しめじ」と呼ばれる三大合併症の一つである糖尿病性腎症は、人工透析になる原因の第一位。その人工透析にかかる医療費は年間およそ500万円といわれています。
糖尿病の三大合併症
血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高い状態が続くと、全身の血管が傷つき、下のような合併症を引き起こします。一般的に「し→め→じ」の順番で起こるといわれています。さらに、脳梗塞、心筋梗塞といった重篤な合併症を引き起こすリスクも高まります。また、歯周病の悪化、認知症、肝臓やすい臓等のがんにかかる可能性も上昇します。

■血糖コントロール目標

例えばあなたがHbA1c値※9.0%以上のとき、7.0%未満の人と比べて

重症化を防ぐためには?
①医療機関を受診する
早めに治療を開始することで、病状によっては一時的に薬を使用することになっても、血糖値等が改善されれば、運動療法・食事療法のみで糖尿病をコントロールすることも可能です。
②自己判断で通院をやめない
治療が自分に合わない、経済的に治療継続が難しいなどといった場合は、自己判断でやめずに必ず医師に相談を。
近年、薬の種類が増え、服用・注射回数が週1回のものも登場し、人それぞれのライフスタイルにあった治療が可能となっています。経済的にやさしいジェネリック医薬品も出ています。コロナ禍で受診を控えたい人は、電話・オンライン診療を活用するのも手です。
③治療中も生活習慣の改善を
薬を服用していても、生活習慣を見直さなければ、治療の効果は得られません。まず、BMI25以上の人は体重を減らすことが大切です。
食生活
- 食べる順序は「汁物・おかず、最後に主食」で食物繊維を多く含む食品を積極的に
- 肉の脂身、油っぽい料理、洋菓子などの動物性脂肪は控えめに
- 夜遅い食事、間食は控える
運動
- 1回15〜30分間のウォーキングを1日2回行う
(食後に行うと血糖値の上昇が緩やかに)
タバコ
- タバコは動脈硬化を促進し、合併症のリスクを高めるため禁煙する
※ 生活習慣改善のポイントは、合併症の有無などによって変わってきます。医師や管理栄養士等の指示に従いましょう。
