ココロが軽くなるメンタルケア テレワーク環境に慣れない

一般社団法人 認知行動療法研修開発センター
理事長 大野 裕
入社4年目の男性会社員。新型コロナ対策として週3日のテレワークが続いています。当初、テレワークには満員電車のストレスがなく、始業時間ギリギリまで寝ていられるなど、メリットしかないと思っていました。ところが実際は、自宅と会社とで作業環境が大きく違うため思ったように仕事がはかどりません。社内にいればす誰かに質問できたところが、いまはメールだのテレビ会議だのと大ごとになってしまうため、質問ひとつするだけでプレッシャーを感じてしまいます。このような小さな不便が積み重なり、コロナ前よりもストレスを抱えてしまうようになりました。
さらに、テレワークでプライベートと仕事の時間の線引きが曖昧になったせいで、休日に家で過ごしていても、どこか仕事のことが気になってしまいます。体に疲労はないものの精神的に休息が取れず、日に日に仕事へ集中することができなくなってしまいました。こんな状況でモチベーションを落とさないためにはどうすればよいでしょうか。
変えられない現実よりプラスの方へ目を向ける
通常の勤務同様、在宅勤務にはメリットもデメリットもあります。そのなかでできるだけストレスを軽くするためには、デメリットだけでなくメリットにも目を向けるようにしてはどうでしょうか。その視点からお書きいただいている問題点を整理すると、仕事の進め方と生活リズムの2点になります。
仕事ですぐに質問できないために不便に感じることはあると思います。それまでの習慣を変えるのも簡単ではないでしょう。しかし、何事にしても、思うようにいかないことはあるものです。現実を変えることができないとすれば、現実を受け入れつつ、メリットにも目を向けるようにするとよいでしょう。
例えば、メールだと事前に問題点を整理できてよい場合があります。問題によっては、会議を開いて議論した方がよいこともあるでしょう。問題を全体で共有しやすくなったり、些細なことで相手の時間を取らないですんだりする可能性もあります。新しい環境のなか、不便はあるにしても、メリットを生かせるように一緒に工夫できるとよいでしょう。
仕事の効率を見直すよい機会と考えて
生活リズムに関しては、朝、仕事を始めるときに1日の仕事の進め方の計画を立て、仕事と休憩の割り振りを考えておくようにするとよいでしょう。そうすれば、在宅時だけでなく、出社して仕事をするようになった後も効率的に仕事を進められるようになります。今回の在宅勤務の体験が、仕事の進め方や生活リズムを見直すよい機会になることを期待しています。
大野裕先生監修の認知行動療法活用サイト『こころのスキルアップ・トレーニング』
うつや、日常生活のちょっとした不安、ストレス、イライラを抱える方に向けた、プチうつ、プチ不安への対処などを支援するサイト。
