ココロが軽くなるメンタルケア うつ病かもしれない

一般社団法人 認知行動療法研修開発センター
理事長 大野 裕
今年入社した男性です。入社してからというもの、何もできない自分に嫌気がさしています。毎日のように上司に怒られては、ショックで仕事に集中できず、またミスを繰り返してしまいます。頼まれた仕事にミスがなかったか気になるあまり、休日でも仕事のことが頭から離れません。あまりのストレスで「最近は、もう会社に行きたくない。いっそ辞めてしまいたい」と思うようになりました。朝、目覚めても思うようにからだが動かせず、なかなか布団から出られません。
そんな話を友人に相談したところ、うつ病かもしれないから心療内科へ行ってみてはとアドバイスされました。ストレスで病院に行くなんて考えもしませんでしたが、診察を受けてみた方が良いのでしょうか?
生活に支障が出るならまずは医療機関へ
思うように頭やからだが動かず、いっそ仕事を辞めてしまいとまで考えるようになっていらっしゃるのは、さぞつらいと思います。このように、とてもつらい気持ちになったり、日常生活に支障が出てきたりしてきたときには、心療内科や精神科などの医療機関を受診されることをお勧めします。
心療内科や精神科というと身構える方もいますが、困りごとにどのように対処すればよいかを専門家の医師が一緒に考え、必要があれば適切な薬を処方したりしますので、良い医療機関を上手に利用すればきっと役に立ちます。
良い医療機関を選ぶための条件は?
良い医療機関かどうかの判断基準について聞かれることがありますが、私は、医師と相性が合うこと、医師の説明が腑に落ちること、薬を処方し過ぎないことの3つが大事だとお話ししています。
相性が良くないと、安心して精神的な悩みを相談することができません。相性の良い医師に治療を受けた方が治療成績が高いという研究報告もあります。医師の説明がわかるかどうかも、大事なポイントです。今の医療制度では、時間をかけて話ができないことが少なくありません。ですから、短時間でもわかりやすく腑に落ちる説明を受けることができ、一緒に治療方針を考えていけるかどうかが大事になります。
その過程で薬を処方されることが一般的です。薬は、こころを軽くして問題に対処していく力を引き出す助けになるからです。しかし、薬には副作用もあります。ですから、最初から薬を出し過ぎず、効果や副作用について話し合いながら役に立つ薬を一緒に見つけていくような医師が安心です。
医師を決めた後は、次々と主治医を変えないことも大事です。不満を感じることがあるときには、そのことについて率直に医師と話し合うようにしてください。
大野裕先生監修の認知行動療法活用サイト『こころのスキルアップ・トレーニング』
うつや、日常生活のちょっとした不安、ストレス、イライラを抱える方に向けた、プチうつ、プチ不安への対処などを支援するサイト。
