放置は危険!生活習慣病 痛風・高尿酸血症を食い止めよう

監修
順天堂大学大学院医学研究科 先端予防医学・健康情報学講座 特任教授 福田 洋

 痛風は血液中の尿酸が結晶化し、足の親指などに激しい痛みを起こす発作です。成人男性の3人に1人が痛風の予備群と言われ、とくに30代以降の肥満の人は罹患リスクが高くなります。痛風予防には、プリン体を多く含む食品だけに気をつければいいと思いがちですが、食べすぎや激しい運動のしすぎなども原因になります。健診で尿酸値が高いと言われた人は、まずは医療機関を受診し、生活習慣を改善することが大切です。

尿酸値が高くなると痛風に

尿酸には、食事から摂取されるプリン体由来のものもありますが、体内でつくられるものが8割を占めます。とくに肥満の人は体内で尿酸が多くつくられやすく、また排泄されにくくなるため、尿酸値が高くなります(=高尿酸血症)。血液中に溶けきれなくなった尿酸は、トゲのある形に結晶化し、足の関節などにたまって痛風発作を起こします。この尿酸結晶が腎臓にたまると腎障害、尿路にたまると尿路結石などの原因になります。

痛風発作時の応急手当

患部を心臓より高い位置に保ち、氷のうなどで冷やして痛みを抑えます。マッサージをしたり、温めると痛みが悪化します。細菌感染など別の病気の可能性もあるため、必ず内科等を受診してください。

治療の目標は?

尿酸値が7.1mg/dL以上で高尿酸血症とされ、生活改善と薬物療法によって数値を下げます。

重症化を防ぐためには?

① 定期的に通院し悪化を防ぐ

痛風の痛みがなくなると治療を中断してしまいがちですが、その間に体内に結晶がどんどんたまるため、再発のリスクが高まります。自己判断で治療を中断しないことが大切です。

② 食事の改善と適切な運動で尿酸値を下げる

プリン体を避けることよりも、食事量全体を減らしましょう。体重が減れば、尿
酸値が下がるうえ、血圧や血糖値などの改善につながるメリットもあります。

食事

  1. 食事は腹八分目を目安に。
  2. レバーや干物、白子などのプリン体が多い食品は少量に。
  3. 野菜や海藻類などの尿酸の排泄を促すアルカリ性食品を積極的に食べる。
  4. 尿量を増やして尿酸を排泄させるため、水を多めに飲む(2〜2.5L)。

運動

筋トレなどの激しい運動をするとエネルギーの燃えかすとして尿酸が生じます。尿酸値が高めの人には、ウォーキングやジョギングなどの軽めの有酸素運動がおすすめです。また、汗をかくと尿量が減り、尿酸が結晶化しやすくなるので、運動やその後の入浴(とくにサウナ)の前後には必ず水分補給を。

お酒

アルコールはプリン体の有無に関わらず、尿酸値を上げます。1日で摂取する純アルコール量は20g(缶ビールならロング缶1本、ワインならグラス2杯弱)まで。