Woman's Health News:性差のある病気

性差のある病気というと女性のみ、または男性のみが有する臓器や性ホルモンが関わる病気といったイメージがありますが、男女共通でかかる病気でも発症頻度や症状、死亡率、薬の効き方などに性差があることがわかっています。
女性に多い病気・男性に多い病気
男女共通でかかる病気でも、発症頻度に性差があるものがあります。性差が生じる要因には、男性は喫煙・飲酒など生活習慣によるもの、女性は女性ホルモンや妊娠・出産のための自己免疫反応などが影響しているといわれています。
女性に多い病気
- 貧血
- 胆石
- 自己免疫疾患(甲状腺の病気・関節リウマチなど)
- うつ病
- 骨粗しょう症
- アルツハイマー病 など
男性に多い病気
- 痛風
- 食道がん
- 胃がん
- 大腸がん
- 肝がん
- 肺がん
- 心筋梗塞
- COPD
- 尿路結石 など
また、性差は発症頻度だけではなく、右表のように同じ病気でも症状や予後(その後の経過)にもあることがわかってきました。医療の現場でも性差を意識した取り組みが始まっています。
同じ病気でも男女で症状や予後が異なる例
虚血性心疾患
女性の発症率は低いが一度発症すると予後が悪く、死亡率は男性の2倍。症状がわかりにくく、心電図に変化がない場合も多いため、搬送や診断・治療が遅れがちなことも影響している。
自覚症状
男性:典型的な胸痛
女性:胸痛よりも、あご・のど・背中・肩・腕の痛み、吐き気、嘔吐、食欲不振、腹痛 など
危険因子
男性:高血圧・脂質異常・糖尿病・喫煙
女性:糖尿病・喫煙(男性より影響が大きい)
がん
ほとんどのがんは男性に多いが、胆のうがん、甲状腺がんは女性に多い。
また、がん治療薬の有効性・副作用(女性に多い)にも性差がある。
喫煙と肺がん
喫煙女性は喫煙男性よりも肺がん発症リスクが2.7倍高い。
また、非喫煙女性は非喫煙男性より肺がん死亡率が高い(女性ホルモンが関与)。
参考文献)「 性差医学・医療の進歩と臨床展開」(医歯薬出版株式会社)
