ココロが軽くなるメンタルケア:落ち込んだ気持ちを切り替える

 入社2年目の仕事にも慣れたと思った頃、私の不注意で大きなミスを出してしまいました。そのとき初めて上司に別室へ呼ばれて叱られました。親にもそんなに叱られたことがなく、ショックで何日も立ち直ることができませんでした。
 私は相当に打たれ弱いようで、それ以降も叱られるたびに深く落ち込み、気持ちがふさぎ込んでしまいます。寝て忘れようと布団に入れば、どうしていたらよかったのかと、頭の中でぐるぐる色々な考えが浮かんでは消え、一睡もできず夜が明けていたこともありました。そんな状態が長引けば、またいつミスを起こすとも限りません。そこで、叱られてもなるべく引きずらないために、気持ちを上手く切り替えるためのコツを伝授していただけないでしょうか。

失敗を成長の糧にするために

 上司に別室に呼ばれて叱られたんですね。初めての体験ですから、とてもショックだったと思います。でも上司は、別室で叱ってくれたのですね。みんなの前で叱らなかったところに、私は上司の心遣いを感じます。
 仕事に慣れてきたと思う頃は要注意です。2年目で身についたことは、まだあまりないはずです。ところが、慣れてきたと思っていると、自分の力を過信して、失敗しやすくなります。そのときに、叱ってくれる上司がいるのは幸せです。
 叱られて落ち込むのは、自然なことです。叱られても全然気にしないようだと、また同じ失敗を繰り返すことになります。その結果、上司から叱られるだけでなく、まわりからもあきれられ、成長できません。失敗して、指導され、落ち込めるから、次にどうすれば良いかを考えることができるのです。

抱え込まない工夫も必要です

 そのとき、考えていることが本当に役に立っているかどうか、立ち止まって振り返ってみてください。布団のなかであれこれ考えて一睡もできず夜が明けるようなときには、考えてもあまり役に立っていない場合が多いでしょう。「なぜ叱られるようなミスをしたんだろう」と原因をあれこれ考えても答えは出ず、辛くなるばかりです。
 そのことに気づいたら、一度布団から出て、何か好きなことをして気を紛らわすようにしましょう。その上で、「何が良くなかったのだろう」「これからどのようにしていけば良いだろう」「誰に相談すれば良いだろう」と、これからできる工夫について具体的に考えていくようにします。
 頭がうまく回らないときには、過去に体験した楽しいことを思い出して気分を変えるのも良い方法です。叱られた体験を生かして先に進むためにできる工夫はいろいろとあります。


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