Health Topics 加熱式タバコもやめて健康王者

加熱式タバコが発売されて約10年。「煙が出ない」「有害性が低い」などの売り文句にだまされ、紙巻から加熱式タバコに切り替えたり、新たに吸い始めた人も多いのではないでしょうか。
しかし、加熱式タバコは発売されてから日も浅く、まだまだ健康への影響は明らかではありません。タバコを加熱式に切り替えるのではなく、すべてのタバコをやめるのがベスト。禁煙して、健康というトロフィーを獲得しましょう。

監修 大阪国際がんセンター がん対策センター 疫学統計部 部長補佐 田淵 貴大


 加熱式タバコは、紙巻タバコに比べて有害物質が少ないと言われていますが、発がん性物質をはじめ、多くの有害物質が含まれています。一部の有害物質の量は減っても、病気のリスクが減らせるとは考えられていません。喫煙者が吐き出す有害物質が含まれたエアロゾルを吸わせることで、周囲の人への受動喫煙の害も発生します。
 また、電子タバコと呼ばれるリキッド(液体)を加熱するタイプも、安全性に問題があります。米国においては肺炎などの健康被害症例が多く発生し、使用を控えるよう推奨されています。

禁煙外来でタバコから卒業しよう

 健康のためには、紙巻も加熱式も電子も使用しないことが一番です。「紙巻よりは健康に良さそう」と加熱式に切り替えたのであれば、さらにもう一歩進んで禁煙に挑戦してみてはどうでしょうか。加熱式タバコを吸っている人も、禁煙治療を受けることができます。加熱式タバコを吸っている人は、紙巻の人よりもニコチン依存から比較的抜け出しやすい状況かもしれません。
 禁煙外来では喫煙歴や心身の状態などに合わせて、適切な薬・専門的なアドバイスをもらうことができます。治療期間は12週間で、計5回の診察を受けます。悩んでいる人はぜひ、お近くの禁煙外来を受診してみましょう。

*禁煙補助薬「チャンピックス錠」の出荷停止に伴い、禁煙外来の新規受付を停止している場合があります。ニコチンパッチ等での禁煙外来を行っている場合もありますので、事前にホームページ等をチェックしてください。

1 治療の際に使用する禁煙補助薬には、以下のものがあります

ニコチンパッチ
1日1回貼り付けて、血中のニコチン濃度を一定に保つことで喫煙欲求を抑えます。

飲み薬(チャンピックス錠)
禁煙時の離脱症状を軽くし、喫煙時の満足感も抑えます。
※ 現在、禁煙補助薬「チャンピックス」は出荷停止中。2022年後半から再開見込み

仕事などで受診する時間が取れない方は、薬局で買える薬(ニコチンパッチ・ニコチンガム)を使うという選択肢もあります。
ただし、ニコチンパッチは医療用のものよりニコチン濃度が低いものとなります。

2 オンライン診療もあります

医療機関によっては、5回の治療のうち、2回目から4回目はスマホ・PC等を使ったオンライン診療も可能です。

3 健康保険で負担を軽く!

以下の要件を満たした人は禁煙外来で健康保険が使えます。
35歳未満の人はの要件は必要ありません。

ただちに禁煙を始めたいと思っている
  ※迷っている人も受診してみてください。
禁煙外来治療についての説明を受け、文書で同意する
ニコチン依存症の判定テストが5点以上
過去に健康保険で禁煙外来治療を受診した場合は、前回治療の初回診察日から1年経過している
【1日の平均喫煙本数】×【これまでの喫煙年数】が200以上

タバコがどうしても吸いたい…そんなあなたはニコチン依存症!?

自力で禁煙に挑戦してみたけれど失敗した。そんな悩みを多くの喫煙者から聞きます。やめられないのは自分の意思が弱いからと思いがちですが、実は治療が必要とされるニコチン依存症という病気です。タバコを吸わないと不快感を覚えるようになってしまい、快感を得ようとタバコを吸うという悪循環に陥っているのです。