2ポイント解説健康保険 納付金ってなに?

 健康保険組合は、被保険者と事業主が納める保険料をもとに、加入者の医療費を給付し、健診などの事業を行っています。加えて、高齢者の医療費のための納付金を国へ拠出することが義務づけられており、この納付金は健康保険組合の財政に大きな負担となっています。

納付金は高齢者医療費への拠出金

健康保険組合は、国へ高齢者の医療費のための拠出金(=納付金)を納めることが義務づけられています。
65歳以上の高齢者1人当たりの医療費は年間約75万円で、65歳未満の1人当たり医療費約19万円のおよそ4倍にもなります。(厚生労働省「令和元年度国民医療費の概況」より)高齢者の医療費のうち、自己負担割合は70〜74歳が2〜3割、75歳以上が1割〜3割※で、それ以外は健康保険組合などからの納付金と公費と高齢者の保険料で賄われています。
※2022年10月1日改正

納付金の主なもの

前期高齢者納付金

65〜74歳までの前期高齢者の医療費のための納付金。

後期高齢者支援金

75歳以上の後期高齢者の医療費のための納付金。  

納付金が医療費より多い健康保険組合も

健康保険組合の平均を見ると、納付金は支出の約44%を占め、一人当たりの年間保険料の約49.5万円のうち、21.4万円もの額が納付金として使われていることになります。これは、本人や家族の医療費(保険給付費)の23.6万円とあまり変わらない金額です。また、全国約1,400の健康保険組合のうち176組合が、保険給付費より多い金額を納付金として納めています。
* 健康保険組合連合会「令和2年度健康保険組合決算見込状況について」より

2022年度以降、納付金は急増の見込み

2022年度以降は、団塊の世代が後期高齢者になり始めるため、後期高齢者支援金の急増が見込まれ、健康保険組合の急激な財政悪化が予想されます。現役世代の保険料負担の上昇を減らすことが重要な課題となり、公費の拡大や、負担能力のある高齢者にも可能な範囲でさらに負担を求めるなどの対応策が望まれます。