ココロが軽くなるメンタルケア 心無い言葉が忘れられない

一般社団法人 認知行動療法研修開発センター
理事長 大野 裕
32歳の主婦をしております。4年前に高校の同窓会に参加したときのことです。一度同じ班になった程度でそれほど親しくもなかった子が、私の陰口を言っているのを偶然聞いてしまいました。突然のことに内心ショックを受けたものの、その場は聞かなかったていでやり過ごし、彼女と話す機会もないままその日はお開きになりました。このことはずっと忘れていたのですが、最近フェイスブックで彼女を見かけてから当時の言動を思い出してしまい、頭から離れなくなりました。例えば読書に集中したいときや、お茶を飲んでリラックスしようとしたときなど、ふとしたときに思い返してしまい、やり場のない怒りが湧き上がるのです。
正直、彼女とは同窓会以外で会うこともないでしょうから、私が忘れさえすればいいのでしょう。しかしクヨクヨする性格のせいか、彼女の心無い言葉が頭の片隅にこびりついてしまい、苛立ちにさいなまれる日々が苦痛でなりません。どうにか解決できないでしょうか。
意識的に楽しいことをやってみよう
陰口を言うなんて、イヤな人ですね。そのときのことを思い出してイライラして苦しくなる気持ちはよくわかります。でも、そのことで毎日の生活に支障が出ているとすると、たしかに困ります。自分の大切な時間が、いつの間にか、その体験に乗っ取られてしまっているからです。
その体験が頭に浮かんだことに気づいたときには、意識して、楽しいことをするようにしてはどうでしょうか。ごく簡単なことでよいので、好きなことをしてみましょう。これまでにしたいと思っていたことや、やって楽しかったことをしてもよいでしょう。自分が持っている服の中で一番明るい色や柄ものを着て外に出て歩いてみましょう。スキップしたり、笑顔を作ったりしてもよいでしょう。
イヤな体験は人に話すと気持ちが楽に
それでも、どうしても気になるときには、自分のこころの中だけに止めておかないで、信頼できる人に話してみてはどうでしょうか。自分のイヤな体験、それも陰口を人に話すのはためらわれるかもしれません。でも、人に話すことでその体験から距離を置けるようになります。つらい気持ちをわかってもらえる人がいれば気持ちが楽になります。
ストレスは重なるとより強くなる
それでも楽にならないときには、もしかすると、他にもストレスを感じていることがあるのかもしれません。いくつかのストレスを同時に体験しているときには、ひとつひとつのストレスが強く感じられるようになるものです。他にもストレスを感じていることがないかどうか考えてみて、問題をひとつひとつ解決していってください。
大野裕先生監修の認知行動療法活用サイト『こころのスキルアップ・トレーニング』
うつや、日常生活のちょっとした不安、ストレス、イライラを抱える方に向けた、プチうつ、プチ不安への対処などを支援するサイト。
